1.整理と収納について
1-1.整理と収納は切り離せない関係
「整理」とはムダな物を取り除くこと、「収納」は中に仕舞っておくことです。不要な物と必要な物が混在する整理ができていない状態では、収納だけを頑張っても何がどこになる分からない状態になってしまいます。
まずは自分にとってムダな物を取り除いてから収納することがとても大切です。
1-2.スッキリだけじゃない整理収納のメリット
整理収納ができると気分がスッキリしますが、メリットはそれだけではありません。正しく整理収納ができていると「あれはどこに置いたかな」と探すムダな時間がなくなります。
2.お部屋別収納アイデア集
2-1.リビング収納の事例
リビング収納は家族みんなが使う物を収納しているととても便利です。
書類、薬箱、文房具などリビングに収納するものは細々した物が多いです。廊下に収納スペースが無い家は、掃除用具やアイロン、工具箱などもリビングに収納すると家事動線が良くなるでしょう。
リビング収納の事例①
家族みんなが出し入れしやすい場所へ
リビングは家族みんなが集まる場所なだけに、収納する物も家族が使っている物を誰もが分かりやすく収納する工夫が必要です。
使用頻度が高い物は一番出し入れのしやすい位置に、お子さんのいる家庭は子供の背丈に合わせて低い位置になど置く場所を考えて収納するだけでグッと使いやすい収納になります。
リビング収納の事例②
使用頻度が高いものはオープンに
リビングに細々した物を見せて置くと生活感が出てしまい残念な空間に。
読み終えた新聞はオープンラックの家具にインテリアになじむシンプルな新聞ストッカーを置くことで解決。粘着クリーナーも収納せずに敢えてディスプレイしておけば、気になる汚れがすぐに掃除ができて便利です。
リビング収納の事例③
あれこれ置きたくなるカウンターは飾る+収納と決めて
ちょうど良い高さに空きスペースがあると、何かと物を置いてしまいがち。少しの間だけと一時的に置くつもりがいつの間にか散らかってしまう原因に。
ステキな小物やお花を飾ってお気に入りのスペースにする、収納はボックスを使って見せないと決めておけば、いつまでもキレイな状態を維持できますね。
リビング収納の事例④
学習スペースをリビングに設けてお片付けの練習を
お子さんをリビングで勉強させる家庭が増えています。学習スペースと学用品の収納をリビングに設置すれば、翌日の学校の準備やお片付けが目の届く場所で練習できるようになります。
収納棚の低い位置は子供が自分で出し入れできる物を収納する。大事な書類などは高い位置に置くなど、使う人に合わせて収納することがポイントです。
2-2.キッチン収納の事例
キッチンのキャビネットはコンロ下、シンク下、その間にある3~4段引出し、と大まかに3つのキャビネットで構成されています。
コンロ下にはフライパン、お鍋などコンロで使う物を。シンク下にはボウルなどの調理器具、洗剤など湿気が気にならない物を。3~4段引出しにはラップ、菜箸、ふきんや細々した小物を使用頻度に合わせて収納します。
その時、トレイやボックス、ラックなど収納スペースを仕切るグッズを活用すると物の指定席が作りやすいです。
キッチン収納の事例①
見せる収納はアイテムにこだわりを
キッチンで毎日何度も使う物を引出しの中へ収納してしまうと、却って家事の動作が増えてしまうことに。見せる収納をする時は、収納アイテムを揃えるだけでごちゃごちゃした印象がなくなります。
さらにおしゃれで中の物が分かりやすいラベルを貼ると、見せる収納上級者になれますよ。
キッチン収納の事例②
引出しの中は仕切って指定席作り
キッチンに収納する細々した物は引出しの中をさらに仕切って収納すると、どこに何があるか一目で分かるようになります。収納内部のサイズにピッタリのトレイやボックスを探すのは大変ですが、一度指定席を作れば毎日の家事がとても楽になります。
キッチン収納の事例③
収納アイテムの素材を揃えてこなれたキッチンに
料理好きな方は料理道具などキッチン用品を沢山お持ちですが、限られたスペースに全て収納するのは難しいところ。また、毎日使う道具はすぐ手に取れる位置に置いて手早く料理をしたいですね。
素材を合わせて色数を抑えることで、物が多くても煩雑に見えないこなれたキッチンになります。ナチュラルな藤のカゴが優しい印象に仕上げています。
キッチン収納の事例④
重ねず立てればストレスなくワンアクション
物を重ねて収納するとどうしても出し入れ時の動作が増えてしまいます。フライパンやお鍋を立てて収納するアイテムは増えていますが、こちらはお皿を立てて収納した事例。
割れ物を扱う時は慎重に出し入れしますが、ディッシュスタンドがあれば一枚ずつ簡単に取り出せるので家事ストレスなく、収納スペースの有効活用にもなります。
2-3.寝室クローゼット収納の事例
寝室のクローゼット収納には、洋服、下着、ネクタイ、ベルト、布団などの寝具類、と沢山の物を収納するスペースなだけに、限られた空間を有効活用する必要があります。
奥行・高さを把握し、サイズに合った収納アイテムを見つけてデッドスペースがないように工夫します。空間にややゆとりを持たせた収納量にすることがポイントです。
寝室クローゼット収納の事例①
置き場所に困る寝具は立てて仕舞う
寝室の収納で一番場所を取る寝具。ウォークインクローゼットなど奥行のある広めの収納スペースがないと、シーズンオフの布団や毛布を収納する場所に困りますね。そんな時は立てて収納できるアイテムを活用しましょう。
こちらはIKEAの人気アイテムSKUBBを使った事例です。クローゼットの枕棚の上など空いたスペースへ収納できますね。収納する時に詰め込み過ぎると空気が循環せず湿気が溜まる原因に。
少しスペースを空けて収納する、時々扉を開けておき湿気を飛ばすなどの湿気対策もポイントです。
寝室クローゼット収納の事例②
「掛ける」「畳む」はスペースに合わせて
ハンガーパイプ付きのクローゼットは「掛ける」「畳む」両方の収納ができますが、掛ける衣類の長さを揃えておくことが大切です。揃えておくことで、掛けた衣類の下にできたスペースを有効に使えます。
衣類カバーを使う時は洋服の丈に合わせた物を使って、ムダに収納スペースを取らないようにするひと手間が大事。
寝室クローゼット収納の事例③
壁面の有効活用で小物もすっきり
クローゼット内部の壁面に有孔ボードを付けると、フックを使って小物を収納することができます。
普段使いのアクセサリーや小物を掛けておけば、着替えと同時に小物を身に着けられるので探し物の手間がなくなり、出かける準備の時短につながります。
寝室クローゼット収納の事例④
収納ケースに仕切りケースを使って
収納ケースに衣類をそのまま収納してしまうと、使う度に衣類の場所が変わってしまいます。収納ケースに入れる時にも使用頻度や色などルールを決めて収納することが大切。
そのために仕切りケースを活用すると物の指定席が決めやすくなります。収納ケースの外から衣類の色が見えなくなることで、見た目もすっきりしますね。
2-4.廊下収納の事例
部屋をつなぐ廊下に収納があるととても便利です。家族みんなが通る位置にあるので、全員がよく分かるように収納できれば家事の分担やお子さんのお手伝いを促す効果も。
廊下収納には掃除機や掃除用具、ストック用の生活用品、工具箱、ゴミ出し前の新聞、アイロンなどを収納することをおすすめします。
廊下収納の事例①
探す時間ゼロはラベリングで解決
こちらの廊下収納は、収納ケースやボックスに何が入っているかラベリングして分かりやすく収納しています。ピクトグラムにすることで、お子さんにも伝わりやすくなっています。
収納スペースに程よく空きスペースがあることが理想的、扉を開けば何がどこにあるのか一目瞭然ですね。
廊下収納の事例②
お掃除ロボットのホームベースに最適
お掃除ロボットをお持ちの家庭でホームベースをどこにしているでしょうか。最近は初めから廊下収納内部に掃除機の充電用にとコンセントを設置しているケースがあります。生活感の出る掃除機はなるべく見せたくないもの。
ラックを使って床にスペースを空けておけばお掃除ロボットのホームベースにピッタリです。
廊下収納の事例③
お気に入りの本はおしゃれにディスプレイ
本の収納は意外にスペースを取ってしまいます。部屋の奥に長年眠った状態になっている本があることも。手放せない本であれば、いつでも読めるように飾ってみましょう。
奥行浅めのオープン棚が廊下にあれば、まるで小さなライブラリーのようにおしゃれに収納できます。
廊下収納の事例④
かさばる普段使いの羽織ものはコートクロークへ
玄関近くの廊下にハンガーパイプ付きの収納があると便利です。コートやジャケットなど普段使いの羽織ものを掛けておけばスムーズに支度ができます。
ワンちゃんを飼っているお家だとお散歩グッズを入れたバッグを掛けておくなど、掛けられる廊下収納は何かと活躍します。
3.おしゃれに見せる収納アイテム
おしゃれに見せる収納アイテム①
オーダーメイドで作るカラフルシェルフ~収納棚~
ユアニチャーのMAIN SHELFは、幅・高さ・奥行き共に10cmから50cmまで1cm刻みで設定できるオーダメイド収納棚。おしゃれなカラーと全13色の豊富なバリエーション。ユアニチャーのMAIN SHELFなら、サイズや色にこだわった収納棚を作ることができます。
公式サイトの3Dシュミレーションでサイズとカラーを選択すれば、簡単にイメージ通りの収納棚が作成でき、ワンクリックでオーダーできます。
おしゃれに見せる収納アイテム②
何役にもなれる優れもの~バスケット~
マガジンラック、ランドリーバッグ、食材ストック、新聞ストックなどバスケットは収納アイテムとして何役にも活用できます。サイズが豊富で藤や竹、ワイヤーなど色々な素材のバスケットがあるのでインテリアに合わせて選べるのも嬉しいところ。
おしゃれに見せる収納アイテム③
沢山揃えたくなる~ストレージバッグ~
おしゃれに見える収納アイテムとして近年増えているストレージバッグ。冷蔵庫の野菜収納に使ったり、プランターカバー、小物入れなどアイデア次第で様々なシーンで活躍してくれます。
おしゃれに見せる収納アイテム④
レトロで実用的~トタンボックス~
軽くて丈夫で湿気に強くのがトタンボックスの特徴です。お米や湿気を嫌う食品入れの他、カメラやキャンプ用品などの収納にも使えます。シンプルでややレトロな風合いが飾っておきたくなるアイテムです。
4.整理収納の基本ルール
4-1.本当に必要な「適正量」を知って整理収納する
自分に必要な物の適正量は、ライフスタイルや収納スペースによって異なります。物はあまり意識しない間に毎日のように増えていってしまいます。
今ある物が本当に必要な物か判断し、収納スペースに合った適正量か自分で決めることが重要です。適正量を決めたらそれ以上増えないように常に意識して買い物の仕方も変わりますし、ムダに物が増えることがなくなります。
4-2.動作と物を置く高さを意識して整理収納する
人には動作上置きやすい高さがあります。「腰より少し上から目線の高さあたり=中段」は物を一番置きやすい高さです。次に「腰より下の高さ=下段」、最後に「目線より上の高さ=上段」になります。
収納する時はスペースを中段→下段→上段の順に使用頻度など考慮して置くと出し入れしやすくなります。一番物を置きやすい中段の位置がカウンターなど自由に置けるフリースペースになっていると、とりあえずここに置いておこうと仮置き場になりがちなので、その場合は仮置き場専用のBOXなどを置く工夫が必要です。
4-3.物を使用頻度に合わせて整理収納する
毎日使う物、一週間に一度使う物など物にはそれぞれ使用頻度が違います。整理収納する時に、まず使用頻度が高い物から収納する場所=指定席を決めていきます。
1日に何度も使う物が出し入れしづらい場所にあると探す時間と手間が増えてしまいます。また一年に一度使わないような物で捨てられない物がある時は、まとめて箱に入れておき、一年後など日を決めて必要か見直すようにします。箱には見直す日を書いておくと忘れず確認ができます。
4-4.使うシーンに分けて整理収納する
複数の物で一つの作業をしてくれる物をセットにして整理収納します。
例えばお掃除。掃除機やモップ、洗剤を置いている場所が違うと掃除の度にそれぞれの場所へ取りに行く手間がかかります。掃除機を立てている横にお掃除グッズとして収納ボックスに入れておけば、時間の手間の節約になります。
4-5.物の「指定席」を作って整理収納する
基本ルール1~4をふまえて物に合わせた指定席を作ります。使ったら元の収納場所=指定席に戻す、これを決めてしまえば物を探す、重複して買い物をするなどこれまでの問題が解決できます。
複数の人と同じ物を共有する場合は、ラベリングをして誰が見ても指定席が分かるようにするとみんなが使いやすいです。
5.収納アイデアのまとめ
- 【整理と収納について】
- 整理と収納は切り離せない関係
- 整理収納は時間とお金の節約になる
- 【お部屋別収納アイデア集】
- リビング収納は家族みんなが使いやすい工夫を
- リビングのカウンター収納は飾る+収納でいつでもキレイに
- キッチンの見せる収納には素材を揃え色数を抑えた収納アイテムを
- キッチン収納内部は「仕切る」「立てる」アイテムを活用する
- 寝室で場所を取る寝具の収納は立てて収納する
- 寝室クローゼットは掛ける収納を長さで揃える
- 廊下収納は子供にも分かる収納で手間を省く
- 廊下収納のコートクロークはお出かけ準備の時短に
- 【おしゃれに見せる収納アイテム】
- 優秀アイテムのバスケットを使って部屋をスッキリ見せる
- お手頃価格のストレージバッグを沢山揃えて活用する
- 丈夫で湿気に強いトタンボックスはおしゃれで実用的
- 【整理収納の基本ルール】
- 本当に必要な「適正量」を知る
- 動作と物を置く高さを意識する
- 使用頻度に合わせて整理収納する
- 使うシーンに分けて整理収納する
- 物の「指定席」を作って整理収納する