衣装ケースの選び方
クローゼットや押入れの中を片付けようと思い立ったとき、最初に思い浮かぶのがプラスチック製の「衣装ケース」でしょう。そこでさっそくネットや最寄りのお店で商品を探したところ、あまりに種類とサイズが多くて驚いた方も多いのでは?
また最近は、プロの収納アドバイザーや収納上手さんがおすすめの商品を紹介しているサイトも増えています。でも「プロのお墨付きなら間違いない!」と安易におすすめの商品を購入してしまうと、思っていたより使いにくくて困った結果になるかもしれません。
①衣装ケースに収納する衣類を整理する
「クローゼットの中を片付けよう!」と思い立ったとき、衣装ケースを探す前にやるべきことがあります。それは「整理」。洋服が増えすぎて衣装ケースを買おうと思っているなら、まずは、よく着る服・たまに着る服・全く着ない服の3パターンに、持っている服をざっくりと分類しましょう。
次に「ハンガーに掛ける服」を分類します。全く着ないのにハンガーに掛けている服を分け、同時に、ハンガーに掛けて収納すると楽だなと感じる服をチョイスします。
例えばシャツは、掛ける派と畳む派に大きく分かれる衣類です。シャツを畳んで引き出しに収納するとパイプハンガーに空きスペースができて助かりますが、ハンガーに掛けると畳む手間を省けます。
また、シーズンオフの衣類はタンスから出して別のボックスに収納している方も多いですよね。でもこの場合の入れ替え作業はけっこう大変です。それより、奥行きが深い衣装ケースを使って、手前にはオンシーズン、奥にはオフシーズンの服を入れるようにすると、前後を入れ替えるだけで衣替えの作業が済みます。
②衣装ケースを設置する場所のサイズを測る
仕分け作業が終わったら次は採寸。衣装ケースを置く場所の「幅・奥行き・高さ」を、メジャーを使って正確に測ります。この際、クローゼットドアの金具が邪魔にならないか、押入れの扉をスムーズに開閉できるかもしっかりチェックしましょう。
また、クローゼット内の壁は床面の立ち上がりに「幅木」というモールがあり、この部分は壁面から1cmほど内寸が狭くなっています。一方、和室の押入れには中段がありますが、中段には「前框(まえかまち)」という前板が付いており、手前の部分だけ少し下がっています。
このように、居室の収納スペースには小さな凸凹があるので、サイズを測るときは1番狭い部分の寸法を測るようにしましょう。
③用途に合った衣装ケースを選ぶ
設置スペースの寸法を測ったら、次は商品選びです。でもその前に、あなたにとって使いやすいのはどんなタイプの衣装ケースか、イメージしてみましょう。
例えば、クローゼットや押入れの中に置く場合は、透明タイプのほうが押入れのドアを開けたときに中身が見えて便利です。逆に室内に置く場合は、中身が見えない不透明なケースのほうが助かります。
また衣装ケースを室内に置くときは、天板付きの多段タイプを選ぶとカウンターにバッグなどを乗せられ便利です。一方で、押入れの下段など、設置スペースの高さが限られているときは、1段タイプの衣装ケースを組み合わせて使うほうが、スペースを無駄なく使えます。
そして、頻繁に出し入れする衣装ケースは引き出し式のほうが使いやすく、保管用のケースにはフタ式を選ぶほうがたくさん収納できます。なお、引き出し式の衣装ケースにはストッパーがある商品と無い商品があるので、子供も使う引き出し収納には安全のためにストッパー付きを選ぶのがおすすめです。
④衣装ケースにおすすめの素材
プラスチック製と布製の衣装ケース、どちらにするか悩んでいる方もいますよね。一般的には、たくさん積み重ねたいならプラスチック製のほうが適しているし、通気性を求めるなら布製のケースがおすすめです。
布製のケースには、フレームに十分な強度があって積み重ねができる商品もあるため、用途にあったケースをしっかりと選ぶようにましょう。プラスチック製のケースは通気性はないけれど気密性が高いため、定期的に除湿剤を交換すれば問題ありません。
またクローゼットの上段など、高い位置に収納するときは布製ケースのほうが軽くて取りやすいですが、別の部屋に移動するときは、キャスター付きのプラスチック製ケースが楽です。
なお、ウールやダウンのようにかさばる衣類は、布製ケースに入れて上段の棚に収納するほうが邪魔になりません。でも圧縮袋を併用する場合は、プラスチック製ケースのほうがスムーズに出し入れできます。このように、同じものを入れる場合でも、使う場所と目的によって適した衣装ケースは異なります。
おすすめの衣装ケースとサイズ一覧表
ここからは、人気ブランドの衣装ケースの中から特におすすめの商品を厳選してご紹介します。いずれもシリーズ商品なので、サイズの種類が豊富にあるのが魅力的。シリーズごとに素材やサイズ一覧をご紹介します。
1段タイプと多段タイプのどちらにするか悩んでいる方や、どのメーカーの商品を選ぶか決めかねている方は、ぜひ参考にしてください。あなたがイメージしている使い方にぴったりの衣装ケースが見つかるかもしれませんよ。
無印良品の衣装ケース
PP衣装ケース
ポリプロピレン収納ケースは、無印良品の収納アイテムの中でもひときわ人気のあるシリーズ商品。着色もロゴデザインもないシンプルな半透明の引き出し式収納ケースで、押入れの中に入れても室内に出してもすっきりと片付いた印象になります。
そのうち押入れ用の「PP衣装ケース」は、押入れの奥行きが約75cmあるのに対して奥行きが65cmしかなく、収納スペースが余ってもったいないと感じる方もいるでしょう。
でも使いやすい引き出し収納の奥行きは65cmくらいが限界です。このため、押入れの下段に普段使いの引き出し収納を置きたい方にはおすすめの商品です。
PP衣装ケース|サイズ一覧表
PP衣装ケース引出式・小 | 幅40cm | 奥行き65cm | 高さ18cm |
PP衣装ケース引出式・大 | 幅40cm | 奥行き65cm | 高さ24cm |
PP衣装ケース引出式・深 | 幅40cm | 奥行き65cm | 高さ30cm |
ポリエステル綿麻混・ソフトボックス・衣装ケース
無印良品の「ポリエステル綿麻混ソフトボックス」は、コンパクトにたためる布製の衣装ケース。内側にコーティング処理がされているため、不織布の衣類袋よりはるかに丈夫です。
また、4面すべての側面に持ち手が付いているので、どの向きからでもスムーズに引き出しが可能。ベッド下のわずかなすき間や、クローゼットの上段に収納しやすい、おしゃれで軽い衣装ケースを探している方におすすめの商品です。
ポリエステル綿麻混・ソフトボックス・衣装ケース|サイズ一覧表
ポリエステル綿麻混・ソフトボックス・衣装ケース | 幅59cm | 奥行き39cm | 高さ18cm |
ポリエステル綿麻混・ソフトボックス・衣装ケース・大 | 幅59cm | 奥行き39cm | 高さ23cm |
ニトリの衣装ケース
セレスFD クローゼットケース
ニトリの「セレスFDクローゼットケース」は、半透明のシンプルな引き出し式収納ケース。高さ別にS・M・Lの3タイプがあり、いろんな高さのケースを積み重ねて使いたいときに便利です。
Lサイズの高さは30cmあり、セーターなどかさばる衣類の収納に便利。またSサイズの高さは20cmしかないため、ベッド下収納にも使えます。無印良品のポリプロピレン収納ケースや天馬のフィッツケースに比べると、値段が安いのも大きな魅力です。
セレスFD クローゼットケース|サイズ一覧表
セレスFD クローゼットケースS | 幅40cm | 奥行き55cm | 高さ20cm |
セレスFD クローゼットケースM | 幅40cm | 奥行き55cm | 高さ25cm |
セレスFD クローゼットケースL | 幅40cm | 奥行き55cm | 高さ30cm |
衣類収納ボックス パルティ
ニトリの「衣類収納ボックス・パルティ」は、不織布の収納ボックス。中に仕切り板があり、セーターやシャツをきれいに小分け収納できます。また大きな透明窓があるから、フタを開けなくても中身が分かり便利です。
パルティには3マスと4マスの2種類があり、4マスのほうがサイズが大きく上開きタイプなのに対し、3マスは布製ボックスには珍しい前開きタイプ。ファスナーを開けるだけで中身を取り出せるので、引き出し収納のように前に引き出すスペースが必要なく、狭い部屋で使う衣装ケースにおすすめです。
衣類収納ボックス パルティ|サイズ一覧表
仕切り収納 衣類収納ボックス パルティ2(3マス) | 幅70cm | 奥行き35cm | 高さ30cm |
仕切り収納 衣類収納ボックス パルティ2(4マス) | 幅70cm | 奥行き50cm | 高さ30cm |
カインズの衣装ケース
キャリコオレア
フタ式の衣装ケースは引き出し式よりたっぷり収納できる反面、上に乗せているケースを降ろさないと下のケースのフタを開けられないのが大きな難点ですよね。カインズの「キャリコオレア」は、そんな悩みを解消した商品です。
折れフタ式の収納ケースで、フタ全体ではなく手前の部分だけフタを開けられるようになっていて、上にケースを積み重ねていても少し後方にずらすだけで、下のケースのフタを開けられます。
ケースの奥行は74.7cmもあるため、押入れやベッド下のスペースを奥まで無駄なく収納に活用したい方におすすめの商品です。
キャリコオレア|サイズ一覧表
キャリコオレア Carico OREA 浅型 | 幅40cm | 奥行き74.7cm | 高さ19.5cm |
Carico OREA キャリコオレア | 幅40cm | 奥行き74.7cm | 高さ32.5cm |
クローゼットチェスト
カインズの「クローゼットチェスト」は、多段タイプのキャスター付き衣装ケース。クリアとホワイトの2種類のタイプがあり、洗面所などの水回りで使うときはクリアタイプ、居室に置くときはホワイトといった具合に、置く場所にあわせてタイプを選べます。
またクリアとホワイトでは横幅が異なるほか、高さも2タイプから選べるため、使い方や収納量に応じてちょうどいいサイズを選びやすいです。キャスター付きでお掃除がしやすいなど、部屋の中で使うのにおすすめの商品。なお、キャスターは取り外し可能です。
クローゼットチェスト|サイズ一覧表
クローゼットチェスト54 3段 キャスター付き | 幅54cm | 奥行き40cm | 高さ66cm |
クローゼットチェスト54 4段 キャスター付き | 幅54cm | 奥行き40cm | 高さ85.5cm |
クローゼットチェスト60 3段 ホワイト | 幅60cm | 奥行き40cm | 高さ66cm |
クローゼットチェスト60 4段 ホワイト | 幅60cm | 奥行き40cm | 高さ85.5cm |
天馬の衣装ケース
フィッツケース(押入れサイズ)
天馬の「フィッツケース」は、元祖!衣装ケースと言える定番ブランド。丈夫な前枠が付いているため積み重ねてもケースがたわみにくく、奥行きが深い押入れ用にも安定感があります。
リーズナブルな衣装ケースが増え続ける一方で、他メーカー品の3倍近い値段がするにもかかわらずフィッツケースを愛用している方も多いなど、安心して使える商品。奥行きが深くて高さもある、大きな引き出し式の衣装ケースを探している方におすすめの商品です。
フィッツケース(押入れサイズ)|サイズ一覧表
フィッツケース(スリム) | 幅39cm | 奥行き74cm | 高さ18cm |
フィッツケース(ロング) | 幅39cm | 奥行き74cm | 高さ23cm |
フィッツケース(ディープ) | 幅39cm | 奥行き74cm | 高さ30cm |
フィッツケース(スリムL) | 幅44cm | 奥行き74cm | 高さ18cm |
フィッツケース(ロングL) | 幅44cm | 奥行き74cm | 高さ23cm |
フィッツケース(ディープL) | 幅44cm | 奥行き74cm | 高さ30cm |
フィッツケース(ビッグ) | 幅39cm | 奥行き74cm | 高さ35cm |
フィッツケース(ミドル) | 幅39cm | 奥行き66cm | 高さ23cm |
フィッツケース(クローゼットサイズ)
多段タイプより1段タイプの衣装ケースのほうが、暮らし方の変化にあわせて使い方を変えられる反面、積み重ねて使うときは転倒の危険性があります。
でもクローゼットサイズの「フィッツケース」には、幅39cmと44cmの商品に限り、積み重ねて使用するときにケースが前方に倒れないように「前倒れ防止機能」が付いています。このため、上段のケースに重い衣類を安心して収納できます。
衣類が増えたときは高く積み重ねて使い、逆に衣類が減ったときはクローゼットの中に1段だけ入れて上には布団を乗せるなど、いろんな使い方をしたい方におすすめの商品です。
フィッツケース(クローゼットサイズ)|サイズ一覧表
フィッツケースクローゼットS-30 | 幅30cm | 奥行き53cm | 高さ18cm |
フィッツケースクローゼットM-30 | 幅30cm | 奥行き53cm | 高さ23cm |
フィッツケースクローゼットL-30 | 幅30cm | 奥行き53cm | 高さ30cm |
フィッツケースクローゼットS-53 | 幅39cm | 奥行き53cm | 高さ18cm |
フィッツケースクローゼットM-53 | 幅39cm | 奥行き53cm | 高さ23cm |
フィッツケースクローゼットL-53 | 幅39cm | 奥行き53cm | 高さ30cm |
フィッツケースクローゼットワイドM-53 | 幅44cm | 奥行き53cm | 高さ23cm |
フィッツケースクローゼットワイドL-53 | 幅44cm | 奥行き53cm | 高さ30cm |
フィッツケースクローゼット(浅深3段) | 幅39cm | 奥行き53cm | 高さ63.5cm |
フィッツケースクローゼット(深3段) | 幅39cm | 奥行き53cm | 高さ69cm |
フィッツ すき間ケース(ワイド)
「フィッツすき間ケース」は、高さ15.5cmのうす型の引き出し式ケース。通常サイズの衣装ケースは置けないわずかなすき間を収納に活用したいときや、浅い引き出し収納をたくさん積み重ねて使いたいときに便利な商品です。
簡易キャスターと仕切り板を付属しており、ネクタイやハンカチタオルといった小物をベッド下に収納したいときに便利。「立てる収納」が苦手なため、深い衣装ケースを使うとすぐに引き出しの中がぐちゃぐちゃになるという方にもおすすめです。
衣装ケースのサイズと選び方まとめ
- 【衣装ケースの選び方】
- ①衣装ケースを選ぶ前によく着る服と滅多に着ない服を分ける
- ②衣装ケースを置く場所の「幅・奥行き・高さ」を正確に測る
- ③クローゼットの上段と下段では使いやすい衣装ケースが異なる
- ④強度を求めるならプラスチック製、軽さを求めるなら布製がおすすめ
- 【おすすめの衣装ケースとサイズ一覧表】
- 「PP衣装ケース」は半透明だから押し入れでも室内でも使いやすい
- 「ポリエステル綿麻混ソフトボックス」は布製でコンパクトにたためる ニトリの衣装ケース
- 「セレスFD クローゼットケース」は価格が安くまとめ買いしやすい
- 「衣類収納ボックス パルティ」は仕切り付きの不織布製ケース カインズの衣装ケース
- 「キャリコオレア」は折れフタ式のため積み重ねたまま下のケースから出し入れできる
- 「クローゼットチェスト」は部屋の中で使うのに便利なキャスター付き多段ケース 天馬の衣装ケース
- 「フィッツケース(押入れサイズ)」は頑丈で積み重ねたときにたわみにくい
- 「フィッツケース(クローゼットサイズ)」には前倒れ防止機能が付いている
- 「フィッツすき間ケース(ワイド)」は高さ15.5cmの引き出し式ケース
無印良品の衣装ケース